この記事は「Cardano’s solution for ultimate Layer 2 scalability」「Implementing Hydra Heads: the first step towards the full Hydra vision」を参考に加筆修正したものです。
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【結論】Hydra(ハイドラ)を短く説明すると
Hydra は Cardano のレイヤー 2 スケーラビリティ ソリューション(解決策)であり、低レイテンシ(反応時間)と高スループットによりトランザクション速度を向上させ、トランザクション コストを最小限に抑えることを目指しています。hydraはオフチェーンでトランザクションを処理して、メインチェーンで決済を可能にします。
世界の金融インフラとして使われることを目指す以上、それに耐えうる処理速度・量・安全性・低コストを実現する必要があります。現状の利用の範囲でも、十分早いと言われていますが今後を見据えてスケーラビリティの向上に取り組んでいます。
ちなみに、ハイドラという名前は架空の多頭竜「ヒドラ」を元に名付けられており、大量のトランザクションを多頭の「ハイドラヘッド」によって処理されるという仕組みになっています。
なお、Hydraのロードマップで進捗状況を確認することができます。
スケーラビリティーとは?:システムやプロセスが、ユーザー数、トラフィック量、データ量などが増加しても、その拡大に対応できる能力のことを指します。つまり、システムが拡大するにつれて、性能や機能が低下することなく、適切に処理できるようになることを意味しています。スケーラビリティーは、ビジネスが拡大し、需要が増加するにつれて、システムを拡張する必要がある場合に特に重要な考慮事項です。
スループット=(一定時間あたり処理できる取引数)
Hydra: Cardano のレイヤー 2 はなぜ必要なのか?
ブロックチェーンネットワークでは、コンセンサスアルゴリズムがトランザクション履歴の合意を保証することで、安全で信頼性のある環境を作り出します。
Cardanoは、この目的のために、効率的なプルーフオブステークコンセンサスアルゴリズムであるOuroborosを使用しています。
しかし、Cardanoはパーミッションレス・ブロックチェーンと同様に、決済、本人確認、ゲーム、モバイルサービスなどの実世界のアプリケーションをサポートするために必要なスループットを実現しようとすると、課題に直面します。
つまり、ブロックチェーンはすべてのトランザクションでグローバルなコンセンサスに達する必要があるためです。
カルダノ取引には手数料がかかります。ネットワークを運営する人々(Cardanoの場合、ステークプールオペレーターコミュニティ)は、役割に対して適切な報酬を受け取る必要があるため、料金は持続可能なレベルに設定する必要があります。
ユーザーは、許容できると思われる料金を支払いたいと考えています。さらに、ブロックチェーンは、たとえばDoS攻撃から保護する必要があります。したがって、過度のリスクが生じるほど料金を低く設定することはできません。
DoSは、潜在的な攻撃者にとって法外なコストがかかるようにする必要があります。また、増え続けるトランザクション履歴がストレージの問題につながる可能性があるため、ストレージも懸念事項です。
Hydraは、これらすべての問題に対処しようとするレイヤー2のスケーラビリティソリューションであり、スループットの最大化、レイテンシの最小化、低コストまたは無料、ストレージ要件の大幅な削減を目指しています。
DoS攻撃(ドスこうげき、英: denial-of-service attack)は、情報セキュリティにおける可用性を侵害する攻撃手法のひとつ。
ウェブサービスを稼働しているサーバやネットワークなどのリソース(資源)に意図的に過剰な負荷をかけたり脆弱性をついたりすることでサービスを妨害する。
Wikipedia
Hydraはどんな問題を解決するか
要約してまとめると以下のような問題を解決します。
- スループット(一定時間で処理できる取引数)の最大化: レイヤー1でのブロックチェーンのスループットは限られており、現実世界のアプリケーションをサポートするためには不十分です。Hydraは、複数のステートチャネルを使って、レイヤー2上で高速かつ安全なトランザクションを可能にし、スループットを大幅に増加させることができます。
- レイテンシ(反応時間)の最小化: レイヤー1でのトランザクションはブロックチェーンの確定を待つ必要があるため、その時間が長くなるほど、ユーザー体験が悪化します。Hydraは、ステートチャネルによって、即座にトランザクションを確定させることができ、レイテンシを大幅に短縮することができます。
- 低コストまたは無料: レイヤー1でのトランザクションは手数料が必要ですが、Hydraでは、ステートチャネルを介して行われるトランザクションは、手数料が必要なく、または非常に低コストで行われることができます。
- ストレージ要件の大幅な削減: レイヤー1でのトランザクションは、すべてのノードに保存されるため、大量のストレージが必要になります。Hydraでは、ステートチャネルを介して行われるトランザクションは、必要最低限のストレージしか必要としないため、ストレージ要件を大幅に削減することができます。
Hydraはどのように機能するのか
メインチェーンの台帳を安全な決済レイヤーとして使用しながら、オフチェーンでトランザクションを処理することにより、効率的な手段を提供しています。
これにより、Hydraはメインチェーンとの疎結合を維持しながら、セキュリティを確保しています。また、グローバルなコンセンサスを必要としないため、様々なアプリケーションに適用可能です。
例えば、Hydraでは、Tx料金とUTXOの最小値を1〜2ラブレスに設定することができます。これは、マイクロトランザクションやそれらが解き放つユースケースにとって重要です。
ただし、最も重要なことは、Hydraが同型状態チャネルの概念を導入していることです。つまり、同じ台帳表現を再利用して、統一されたオフチェーンの台帳を生成しているのです。
これにより、カルダノの場合、ネイティブアセット、代替不可能なトークン(NFT)、およびPlutusスクリプトが各Hydra Head内で利用可能になります。同形性は、システムの自然な拡張を可能にし、ボルトで固定するのではなく、システムの自然な拡張を可能にします。
Hydraは、現在メインチェーンまたはメインチェーン上で実行されているアプリケーションによって処理されている多くのトランザクションを直接受け取ることができます。
これは、Hydraが同じトランザクションフォーマットと署名を理解するためです。これにより、レイヤー2システムとやり取りするウォレットやアプリケーションを構築するためのCardanoの実証済みインフラストラクチャを再利用できるため、Hydraへの参入障壁が大幅に低下します。
また、Hydra Headは受信側の初期資金なしで作成できるため、スムーズなユーザーエクスペリエンスを実現できます。
Hydraが実装で約 100 万 TPS は誤解だが、確実にスケーラビリティは向上する
カルダノのスケーラビリティについて、トランザクション数(TPS)は比較にはあまり意味がなく、スループット、ファイナリティ(何らかのアクションの結果が不変になり、システム内のすべての人にとって真になるまでにかかる時間)、同時実行性などの指標に注目すべきだとされる。
Hydraが発表された当初、1秒間に処理できるトランザクションが100万と単純に言われたがそれは誤解があります。
また、Hydra Headプロトコルの初期バージョンでは、小規模の参加者グループが低コストでトラフィックをスケーリングできますが、グローバルなマイクロ支払いやNFT販売のような解決策を提供することができません。
これは、すべての参加者がトランザクションに反応する必要があるため、Head内のコンセンサスによるものです。さらに、1つのHeadが参加者を無限に増やすことはできず、追加のエンジニアリングが必要です。
しかし、Hydra Headの相互接続により、より大規模な参加者のネットワークへの道が拓かれ、現在は他のアイデアを模索して、Hydra Headプロトコルを拡張することが検討されています。
記事の中では車と高速道路で例えられました。
高速道路と車について考えてみましょう。高速道路が 2 地点間で処理できる「1 秒あたりの車両数」(VPS) を調べることができます。それでも、車両とは何かについて共通の定義がない場合、10 VPS と 100 VPS を比較することは一見無意味に思えます。この例の 10 台の車両が大型の貨物トラックを指している場合、配送能力に関して 100 台のスクーターと比較することは理にかなっていますか? 同じことがトランザクションにも当てはまります。何百ものネイティブ アセットとアウトプットを運ぶトランザクションは、2 人のアクター間の 1 回の ADA 支払いと同じではありません。
Implementing Hydra Heads: the first step towards the full Hydra vision
TPSは同じコンテキスト内の比較には有用ですが、異なるブロックチェーン間での比較には使用できないということです。
ただ、確実にスケーラビリティは向上するソリューションであり、今も開発と研究が進められています。このHydraが世界の金融インフラとして耐えうるブロックチェーンに近づく大きなソリューションであることは間違いありません。
2023年3月時点でロードマップを確認すると0.9.0のバージョンとなっており、1.0がみられるのもそんなに遠くないかもしれません。また続報があれば発信していきたいと思います。
ぜひCAMP FIRE プールに委任をお願いします
いかがだったでしょうか。これからもCamp Fireステークプールはカルダノに関する有益な情報を発信していきます。CAMPプールへのステーキング委任もぜひ、ご検討ください。
運営者は約10年間児童教育/福祉の現場で、直接子供たちを支援する仕事を経験し、恵まれない環境にいる子どもを支援する必要性を感じてきました。
そのため、CAMPプールではSPOの活動を通して得た利益の10%をアフリカ地域・日本の子どもの教育・福祉分野に寄付するチャリティー活動を行っています。
委任者の方のステーキング報酬は減額されず、プールの利益から寄付が行われます。間接的にチャリティー活動にも参加していただけますので賛同していただける方がいらっしゃいましたら委任を検討いただければと思います。
何かお困りごとがあれば可能な限りお手伝いしますのでCamp FireプールのLINEオープンチャット・contact・Twitterいずれかで直接ご連絡ください!ADAの購入からステーキングなどのアドバイスをすることができますので、まずは気軽にご相談ください!
ADAステーキングでよくある質問
Cardano(ADA)ってなんですか?
カルダノは、分散型の第 3 世代のプルーフオブステーク(PoS)ブロックチェーン プラットフォームであり、ADA はカルダノブロックチェーンのトークンです。カルダノは、科学的哲学と研究主導型のアプローチをとった最初のブロックチェーン プラットフォームです。カルダノは世界の権威のある学会の査読を経て構築されています。
カルダノの目指す世界を知るには創設者チャールズ・ホスキンソン氏の動画がおすすめです。日本語字幕もついているのでぜひご覧ください。
ステーキングする場合、プールにADAを送る必要がありますか?また資産はロックされませんか?
カルダノエイダ(ADA)のステーキングは、ロック期間はありません。ステーキング中でもADAを送受信することが可能です。
また、自分のウォレットから送金する必要もありません。自分のウォレットにADAを置いたまま、ステーキングの権利のみを委任する仕組みになっています。
「ADAを送れ」「ウォレットの復元フレーズを教えて」は確実に詐欺です。絶対に教えたり、送金しないでください。
ステーキングまでどのような手順で進めたらいいですか?
「販売所」は手数料が高いので「板取引」で入手しましょう!
ウォレットのインストール方法から操作までブログ・Youtube動画で解説しています!
いろいろな特徴を持ったウォレットがあります。
以下の比較表を確認して。マニュアルを確認してください
ウォレットの作成/復元/送金/着金/ステーキングなどの使い方は各ウォレットごとに解説しています。
上記比較表のリンクか以下のウォレットの使い方カテゴリーから確認しましょう!
ウォレットの作成/復元/送金/着金/ステーキングなどの使い方は各ウォレットごとに解説しています。
上記比較表のリンクか以下のウォレットの使い方カテゴリーから確認しましょう!
どこからステーキングできますか?
以下のカルダノウォレットから委任することが可能です。
以下のウォレットがおすすめです。解説動画・ブログも公開しているので
- Daedalus Wallet (IOG公式フルノードウォレット)
- Yoroi Wallet
- Eternl
- Flint Wallet
Cardano(ADA)ステーキングとはなんですか?
あなたが保有するADAをネットワークノードを運用するステークプールに委任することをステーキングといいます。そのステークプールがあなたの代わりにカルダノトランザクションを検証し、ブロックを生成する事で、その対価として報酬を得る事ができます。
カルダノのステーキングは、自分の手元にADAを置いたまま「権利」のみをステークプールに委任します。そのため、ADAがロックされることもありませんし、いつでもADAを利用することができます。
むしろ、取引所にADAを預けてステーキングするほうが引き出せなくなるリスクがあり、ADAが一ヶ所に集中することでカルダノの分散性が損なわれることに繋がります。
「ADAを送って」「シードフレーズを教えて」等要求された場合は詐欺ですのでご注意ください
委任した後、報酬が貰えるのはいつですか?毎エポック必ず報酬がでますか?
報酬は、最初にステークしたエポックが終了してから 3 エポック (15 日) 後に支払われます。以下の例は、ステーク時に発生するイベントを順を追って示しています。
報酬は必ず毎エポックもらえるとは限らず、プールの委任量を元にアルゴリズムの計算によってブロックが生成されたプールに報酬が与えられます。委任量が多いと安定して毎エポック報酬が出ますが報酬量が少なく、委任が少ないプールは毎エポックブロック生成しない代わりに1回の報酬が多くなる傾向があり、一定期間でみると報酬の利率は同じに収束します。
ADAの委任が委任量が多いところに偏ると分散せずセキュリティ的にもあまりよくありません。ADAの価値を長期的に高めるためにも委任の少ないプールにぜひご委任ください。
ADAをステーキング
エポックスナップショット(ここで委任したADAを記録)
ブロック生成(ブロック生成があった場合)
ブロック生成の報酬の計算
報酬の支払い
プールの手数料ってどういう風になってるの?
「Margin fee(委任手数料)」と「Fixed fee(固定手数料)」の2つがあります。これからはプール全体の報酬からプールの報酬として受け取り、残りのADAを委任者に分配します。
- Margin fee(委任手数料)
-
0〜100%の間で各プールが設定した手数料です。1〜5%程度が一般的です。当プールでは分散化のために100万ADAの委任が集まるまでは0%にしているため還元率が高い設定としています。
99%の手数料など高い手数料ではないか、途中で手数料を黙って引き上げていないか注意してください!当プールでは100万ADA未満は0%、以降も1%保証のプールです。
- Fixed fee(固定手数料)
-
固定手数料は最低値が340ADAとなっています。当プールは最低値である340ADAの設定で変更する予定もありません。他のプールに委任する際も固定費は必ず確認してください。
ステーキングの費用はかかりますか?
ステーキングは、デポジット費用として2ADAとトランザクションの費用がかかります。ステーキングの設定を解除するとデポジット費用である2ADAは返還されます。
ステーキング後にADAの増減があった場合は再度設定が必要ですか?
自動的に反映されるため、追加の操作は必要ありません。カルダノのステーキングは、ステーキング後も自由に送受信が可能です。
もちろん、ステーキングで得た報酬もそのままウォレットに残しておけば再投資されます。
委任が少ないプールは不利なの?
委任量が多くても、少なくてもアルゴリズム上長い目でみると平均約4%程度です(2023年現在)。
委任が多いプールはエポック(5日)ごとに報酬が安定してでますが、委任の少ないプールは毎エポックでない等波がある一方で、1回の報酬が高くなり平均すると同じ利率に収束するアルゴリズムになっています。
ADAの広く分散することでカルダノブロックチェーンのセキュリティも高まるため、長い目でみて委任の少ないプールにもぜひ分散委任のご協力をお願いします。
※現在年4%の報酬もビットコインの半減期があるように、カルダノでは徐々に減っていく仕組みになっています
最低何ADAからステーキングできますか?
10ADAからステーキングが可能です。
プールの飽和ってなんですか?
1つのプールの飽和は6400万ADAです(2023年1月現在)。これを超えるプールに委任し続けると、1つのプールで得られる報酬が変わらないため、委任者だけが多くなることで1人あたりのステーキングで得られる報酬が減る仕組みになっています。
ホルダーが利益を求めて、自然といろいろなプールに委任がされることで自然と分散性が担保される仕組みになっています。
ステーキングは解除できますか?
はい。解除はいつでもできます。別のプールから委任する場合は解除せずに、新しく委任し直すのみでOKです。解除した場合は最初にデポジットで支払った2ADAが返却されますが、少額のトランザクション手数料がかかります。
報酬はどのように確認したらよいですか?
方法としては2つあります
- Cardano用ウォレットのページで確認
- カルダノエクスプローラーのサイトで受信アドレスを入力して確認
ステーキングの財源は?持続可能なの?
ルダノのステーキングの財源は2つあります。
- 取引(トランザクション)手数料
- ステーキング用にリザーブされている140億ADA
この2つから支払われています。
委任をあるプールからCAMPに切り替えると報酬を逃しますか?
別のプールから委任を変えた場合、以前のプールから引き続き報酬を受け取りながら数エポック後に切り替わるので報酬を逃してしまうことはありません。
ADAはどこで手に入れればいいですか?
暗号資産には2種類の入手方法方法があります。
- 販売所
- 板取引
暗号資産(仮想通貨)の販売所と取引所の違いは、「暗号資産の売買を誰と行うのか」です。基本的には板取引のほうが、手数料が安いため販売所はおすすめしません。
日本国内の板取引ができる取引所は以下のん記事を参考にしてください。